金沢片町の隠れ家イタリアン「アルベロ」

2009年7月 6日

道中の北陸の風景前回より始まった「北陸伊食紀行」。今回六日間の旅のルートは、まず初日に滋賀県を抜けて石川県の金沢に到着。その後海岸線沿いに東尋坊・福井・敦賀のイタリアンを訪ねました。春と言えども今年は異常気象(毎年!?)で、北陸はまだまだ寒く山にはちらほら雪が積もっている所もありました。さて初日の夜は金沢の繁華街、片町にある「オステリア アルベロ」へ行ったのですが、ここは場所が分かりづらく電話で道案内をして頂きながらせまい脇道をすり抜けてようやくたどり着きました。後で話を聞くとやはり道に迷うお客が多いようです。私だけではなかった・・・
カウンターの中で調理をされているオーナーシェフの甲斐さん カウンターの中には炭焼き台があります。これはお店の料理の特徴の一つです
狭いながらも程よい空間ここは夜だけの営業で、店内は狭いながらも程よい空間。シックな木を使った落ち着いた雰囲気ですが、客席は楽しく会話が弾んでいます。まさに知る人ぞ知る隠れ家的なレストランですね。客席からはシェフの仕事ぶりと炭焼き台を眺めることができます。メニューはユニークなことにカウンター上部に直接書かれており、そこから料理を選びます。
ピエモンテ料理のウナギのロートロ。何気に三色に彩られた料理ですまず選んだ一品目はウナギのロートロ。シェフが意識してなのか分からないですが、この控えめな3色のイタリアンカラーは見た目にも面白いです。私は初めて食べたのですがこれはピエモンテ料理で、ウナギを渦巻き状にして香草を使います。まるで上品な白焼きのようでウナギは甘く柔らかく、噛む度に口の中にジューシーな脂分が溢れ出てきます。余りに美味しいのでついつい長い間頬張っていました。
炭焼き野菜の盛り合わせ。これは文句の付けようがありません次は私の大好きな料理、炭焼き野菜の盛り合わせ。味付けはオリーヴオイルと塩だけといたってシンプル。あとは好みでレモンを使います。バリエーション豊かな野菜は程よい大きさで歯応えがあり甘く、そこに炭の香ばしさが加わります。もちろん良質な素材であることが最も重要でしょうが、焼き野菜はなぜこんなに美味しいのでしょう。いくらでも食べられそうです。
カモとフォアグラのビーゴリ。かなり贅沢な具材を使われていましたプリモはカモとフォアグラのビーゴリ。これはしっかりした歯応えのプリプリした太め生パスタです。具のフォアグラはふんだんに使われ、鴨肉はしっかりと身が引き締まっています。最高の地鶏を食べた時に感じる「しゃくしゃく」した心地よい歯応えが楽しめます。もちろん味も充分詰まっており、ソースも濃厚で食べ応えがありました。
マアジのセレーゴ アリギエーリ’07ワインリストはこのお店の個性が表れており、トスカーナの数種を除くと北ばかり。特にヴェネトが目立ちます。このお店はグラスが充実しているので、今回は料理に合わせて色々注文してみることにしました。まずはマアジの白ワイン、セレーゴ アリギエーリ’07。ブドウ品種はガルガネガとソーヴィニョン。まずは爽やかな緑を感じさせるハーブ香、そして濃縮度の高いソーヴィニョンが持つパイナップルなど黄色のフルーツ香を感じます。ボッリーニのトレンティーノ メルロー’07。この赤色はシャア専用?そこにガルガネガの個性であるリンゴの香りが加わります。この二品種の混醸は私が初めてお目に掛かるタイプでしたが、案外悪くない面白味ある組み合わせだと思いました。もしかしたらこれから流行り出すかも知れませんね!? 2杯目はボッリーニのトレンティーノ メルロー’07。ラベルが真っ赤でお洒落ですね。芋焼酎を思わせるこもったような少し変わった香りですが味わいはノーマル、程好いバランスで飲みやすいです。ベッレンダのコッリ ディ コネリアーノ コントラーダ ディ コンチェニコ’05。後で調べると最近話題のワインだそうです3杯目はベッレンダのコッリ ディ コネリアーノ コントラーダ ディ コンチェニコ’05。ブドウ品種はカベルネやメルロー、そして地元のマルツェミーノなどを混醸しています。いかにもカベルネをバランスよく高級感を持たせた香り。ネッタリしたコーヒーの香りとしっかりした濃縮味とタンニン・・・、またバルバレスコの上品な香りを思わせ、なんだかネッビオーロと共通した特徴を感じます。お値段も手ごろで私は好きです、こうしたタイプ!
福井産杉本ポークの炭焼き。焼いたじゃがいもってなんだかココアみたいな香りがしませんか?セコンドは福井産杉本ポークの炭焼き。付け合わせにじゃがいもとアスパラの炭焼きが付いていました。杉本とはこちら北陸で最近注目を集めている生産者だそうです。すでにお腹がいっぱいなので心配をしていましたが大丈夫。この肉は炭火焼の良い所で余分な脂が落ち、味わい豊かですが脂がしつこくないためあっさり無理なく食べられます。お皿の奥にある緑の物はグリーンピースのペーストで、肉を食べる合間に丁度良いアクセントになります。
最後にサービスで頂いたスコッチウィスキー食事を終えるとオーナーシェフの甲斐さんが「よく来ましたね」の一言と共に一杯のウィスキーを出して下さいました。ありがとうございます。またカウンターには先日訪れた「サントリー 山崎」もあったので、その話をきっかけに色々とお話をさせて頂きました。ワインリストから薄々気づいていたのですが、やっぱりヴェネトで修行をされたそうで、正確にはヴィチェンツァにいらっしゃったそうです。このお店は以前、富山との県境にある山奥で営業をされていたそうですが、2年前にこちらの繁華街へ移られたそうです。なるほど、だから名前が「アルベロ(樹)」だったのか。そう言われると店の内装も山の中にある小屋のキッチンに見えてくるから不思議です。これからも片町の隠れ家的イタリアンとして、都会に自然を感じさせる落ち着いた時間を提供して頂きたいです。
  • オステリア アルベロ
  • 石川県金沢市片町2-10-3
  • TEL:076-236-1580
  • 営業:18:00~24:00
  • 火曜休
オステリア アルベロ

これを食べるとぜひ次にはあの“くさや”を食べてみたいものですP.S.この日のお昼は彦根の「ミルクハウス」だったので、道中立ち寄ったお土産屋で琵琶湖名物の鮒(ふな)寿司を買いました。これは日本を代表する発酵食品の一つになり、その強烈な個性ゆえ隣の京都でも食べられない人が多いです。まだ一度しか食べたことが無かったので楽しみにしていたのですが、なかなか難しいところがあります。まずチーズを思わせるツンとした鼻を刺す香り、ここまではOKです。ただ口に入れると舌が痺れるようなビリビリ感とすごい匂いが口中に広がります。なにこれ? 私が慣れてないせいだけかもしれませんが、食べ物を口にしている感覚ではありません。セメダイン!? 珍味の大好きな私でもこれは少し、何と言うか・・・。コメントを控えさせて頂きます。(写真はお土産屋で買った琵琶湖郷土料理の鮒寿司)
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