本場イタリアを楽しく再現「クアーレ」
2011年9月13日
●突然東京で行われるマルケ州イベントへの参加要請があり、当社イタショクは我々夫婦で参加する事にしました。イベント前日には東京入りをしていたので、どこかイタリアンで食事をしたいと思い当社営業の井手君に相談したところ、恵比寿にある「タベルナ クアーレ」を紹介してくれました。本当はお昼に行って夜はゆっくりしようと考えていたのですが、井手君「絶対夜の方が賑やかでお勧めです!」の言葉で、予定を変更してディナーに伺いました。ラストオーダーは25:00。
京都ではランチの営業をして、ディナーもこここまで遅い時間までやっているお店はまずありません。20:00から地下鉄に乗ってホテルのある木場から進路渋谷へ。こんな遅い時間から地下鉄を乗り継いで食事に行くとは、なんて東京しているのでしょう! お店は恵比寿駅から歩いて5分ほどですが、坂を上り駅前の喧騒を抜けるといきなり閑静な住宅街になります。
![]() |
![]() |
●最近新店もオープンされたばかりで、勢いあるお店です。店内の照明を落としテーブルにはキャンドルが灯され、雰囲気はフィレンツェの「ペルセウス」の様です。しっとり時間を過ごすデートにも居心地が良く、今更ですがついつい茂子とデート気分になってしまいました。しかしみんなでワイワイ賑やかに楽しむのにも向いてそうで、さぞかし週末もすごく盛り上がるのでしょう。
店内は照明の暗さから狭く感じますが実際は広く、結構みんなゆったりと長い時間食事を楽しんでいます。それにしても店中あらゆる種類の空ボトルが並んでおり、楽しさあふれるこまごました物もいっぱい。これは敦賀の「時代屋」みたい。ホームページを拝見しても判るように、皆がそれぞれのアイデアや意見を出して楽しみながらお店を作っておられるのでしょう。
![]() |
![]() |
●ワインリストをお願いするとワゴンに乗ったワインが運ばれて来ました。色々実際にボトルやラベルを見て選べるのは面白く、遊び心にあふれています。この日のワインは手に持ってみて一番重厚なボトルを印象だけで選んでしまいました。サンタニオのソアーヴェ’09。初めはソアーヴェ特有の青リンゴよりも、爽やかな白い花を感じます。またシャープな酸が、徐々にふくよかな味わいに変化していきました。
![]() |
![]() |
●メニューはアマトリチャーナやカルボナーラなど古くからあるオーソドックスな料理がずらりと並んでおり、昨今変わった食材やオリジナリティ溢れるイタリアンが氾濫する中、かえってこうしたメニューは新鮮です。その日のキノコや魚等の食材はワインと同じように客席まで運ばれ調理方法も選べるので、アンティパストにキノコのグリリアを頼みました。具はエリンギ、マイタケ、シメジ、マッシュルーム。今まで食べた中で一番。味付けはシンプルに塩コショウとオリーヴオイルだけ。邪魔せず味を引き立たせます。ただシンプルなのでいくら美味しいと言え、どうしても単調になるのでお好みでアンチョビソースを付けます。味は決して強くなく淡白かもしれませんが、後に残る旨味が魅力です。●キノコのグリリアを食べているとこの塩味でビールが欲しくなり、邪道かもしれませんがワインを飲んでいるにも拘らずビールを追加しました。種類はいくつもありイタリア語ですが聞いた事もないものばかり。地ビールかな? 良く分からず選んだポレッティ ボックは爽やかな飲み口で、後味にカカオの様なビターさが心地よく残るタイプでした。
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
はい、面白い洒落でしたね。最後にお店の雰囲気や料理について「イタリアそのままですね」とお店の方に伝えたところ、「最高の褒め言葉です」と返して頂きました。最近タベルナやトラットリアを名乗っていても気取ったり、日本人向けのアレンジしたお店が増えています。そうした中でこちらのように本物のイタリアを感じさせてくれるお店は貴重な存在だと思います。
|
![]() |
P.S.ところでこの日のお昼は国分寺の「せもりな」へ行ってきました。オーナーの高橋さんはこのお店をオープンされて28年、お年は還暦を迎えられました。32歳の時はどのような思いでオープンされたのだろうと想像し、一緒にワインを飲みながら長い時間語り合いました。また30年の節目に移転計画が進行中。ここ最近は5年以内に閉店してしまうお店も多いと言うのにすごいことです。まだまだ元気で頑張って下さい!(写真は左から私nao、渡邊君、マスターの高橋さん)
大好きイタリアワインvol.1「キャンティクラシコ新世界!」
2011年9月 4日
●毎度のことながらも去年の出来事になりますが、今回のテーマは9月26日に大阪の中央公会堂で行われたAIS JAPANによる「大好きイタリアワインvol.1 キャンティクラシコ新世界!」です。このイベントの趣旨は我々イタリアに関係する者たちばかりでなく、一般の人達にもイタリアワインを広めていくためのアクションです。そこで33社のイタリアワイン輸入元が集まり、総数70種類のワインが揃いました。
![]() |
![]() |
●さてキアンティと言えばイタリアで最も有名なワインとして知られていますが、伝統的な物からバリックを使った現代的な物まで幅広く造られ、一概にその個性を計る事は出来ません。しかしこのイベントではそうしたワインを一堂に集め、比較試飲する事が出来るのです。こんな貴重かつ素敵な機会を逃すわけには行きません! 本来私達業者は来場者に自社ワインをサービスしたり商品説明をするため基本的にブースを離れる事は出来ません。でもそんな面倒な事はすぐに当社営業の清水君に任せてしまい、私はあっちへふらふら、こっちへふらふらと試飲しに(飲んだくれに)会場を回り始めました。
![]() |
|
![]() |
|
●開場後一時間は混雑を避けるためレストラン等飲食業関係者のみ、と入場制限されます。お店で使えるワインを探すための試飲がじっくり行われ、その後は一般来場者に開放されます。今回は混乱を避けるために当日券は販売されず、前売り券のみ。しかし皆さんの努力の結果700枚のチケットは完売です。会場は人で溢れかえり、各ワインの前では人が我先にと殺到しています。2000円の入場料でこれだけ全部飲めるのなら安い物です。またワインセミナーやコンサートなどの催し物も盛りだくさんでした。こうして大成功の内に終ったイベントでしたが、今後はどのように展開していくのでしょうか? 開始当時は小規模で知る人も少なかったスローフード運動も、コツコツと地道な積み重ねにより今や世界的な規模に成長しましたが、始まりはこんな風だったのかもしれません。
P.S.同日夕刻から同志社大学院の今里・新川両教授の還暦祝賀会が京都のハイアットリージェンシーホテルで行われました。参加者は私の様にいつもお世話になっている学生が中心でしたが私達は親子で参加しました。株式会社アシストのビル トッテンさんや山田京都府知事による来賓挨拶も行われ、参加者全員でお二人をお祝いしました。いつも大学でもニコニコされているお二人ですが、この日のお祝いの席では赤いちゃんちゃんこを纏い、なお一層顔をほころばせておられました。それにしても平井さんの受勲祝賀会と言い、最近お祝い事が多くめでたい事です。(写真は赤いちゃんちゃんこを纏って嬉しそうな新川先生(左)と今里先生(右)のお二人)
「西利」平井会長の受章記念祝賀会
2011年9月 1日
●いつもお世話になっている「京漬物 西利」の会長 平井義久さんが平成22年春の叙勲に際し、旭日中綬章を受章され、同年秋ウェスティン都ホテル京都にて記念祝賀会が開かれました。お祝いに駆け付けた出席者は約千人で、広い宴会場は人でびっしり。出席者名簿に目を通すと京セラの稲盛名誉会長、ローム名誉会長、近鉄百貨店社長、京都銀行会長、ヤマト代表取締役、西濃運輸会長、
福寿園会長等など経済界でお馴染みの名前が並び、政治家は党派を超え自民党から伊吹文明、民主党から福山哲郎、また京都知事に市長、茶道の前家元など勢ぞろいです。以前私がロータアクトに所属していた頃お世話になったロータリー会員もたくさん出席。幅広い人脈に圧倒されると同時に、私がこの中に名前を連ねていて良いのか?とドキドキしてきます。
![]() |
|
![]() |
![]() |
●祝宴の食事は毎年「新年会」等で頂いている、西利の漬物を使った洋風料理でした。本来“和”の食材である漬物を“洋”の食材と調理法を用い無理なく、美味しい料理に仕立て上げます。いつもと同じコメントになってしまいますが、「さすが一流ホテルの一流料理はすごい!」ですね。一品目は西利 千枚漬のセルクル仕立て 西利 ラブレ天然旨味・りんごとオマール海老、帆立貝のタルタル 西利 ラブレ天然旨味・しょうがのグラニテ。冷製料理で味は控え目ですが、心地よい余韻が楽しめ、千枚漬と白板昆布とグラニテの融合は今までに感じた事の無い不思議な味を醸し出していました。●二品目は西利 瓜奈良漬とフォアグラをバルサミコビニガを加えて。奈良漬独特の強い酒気をあまり感じませんが、奈良漬の魅力であるシャッキリした歯応えが効かされています。
![]() |
![]() |
●三品目の西利 ラブレぬか漬け・白菜を纏った真鯛のロースト エストラゴン香るノイリー酒のソース。写真をそのまま撮っても分かりませんが、隠れた所で漬物が活躍しています。やっぱり塩味、旨味、歯応えの三拍子を備えた漬物と洋食は相性が良いですね。四品目は茄子のヴィシソワーズ 西利 新みょうがのジュリエンヌとコンソメジュレ。みょうがの特徴が存分に活かされたスープでした。
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
![]() |
●会場では食事だけでなく平井さんへ記念品の肖像画や花束の贈呈、祇園特有出し物で不思議な音色と舞で祝う手打ち。またオカリナ奏者として有名な宗次郎の演奏などが行われました。今回は仕事の集まりではなく、心から平井さんのお祝いに駆け付けた人達ばかりということで会場全体に一体感があり、私も隣の人と一緒になって盛り上がりました。うーん、それにしても漬物と洋食のフュージョン、そもそも無理なく絶対に美味しいので可能性をたっぷり秘めた面白い料理だと思うのですが・・・。いつか挑戦してみたいですね。
![]() |
![]() |
和洋融合の先駆け「禊川」
2011年8月25日
●京都では古くから和食と洋食両方の文化が育って来ましたが、先日その洋食業界の中でも長く定評ある先斗町のフレンチ「禊川」へ行って来ました。今回の食事は私の両親が「洋食会の家族忘年会」の抽選で食事券を見事引き当てたのがきっかけで、普段両親に対して特に感謝を表しているとは言い難い私にとって、素直に「お父さん、お母さんありがとう。大好き!」と言えた日になった事でしょう。またこの時期いつもお世話になっている「菊水」のオーナー奥村さんが丁度調理場に研修で来られていたので、それに合せてのランチとなりました。
![]() |
|
●このお店の特徴は何と言っても京都らしさを存分に発揮したお店の内装と、お箸で食べる懐石フレンチ。今でこそ多く見掛けますが、古い町屋を改装したお店は開業1981年当時珍しく斬新だったようで、町屋洋食の先駆けと言えます。窓からは鴨川を眺められ、夏には川床でフレンチを楽しむ事が出来ます。こうした雰囲気の中、座敷で座布団に座って食べるフレンチは、ふと和食のお店に来たような錯覚に陥ります。きっと地方から観光に来たお客や外国人にも、人気があるのではないでしょうか。
![]() |
![]() |
●この日の白ワインはDomaine de Rochebinのブルゴーニュ シャルドネ’06。古い樹から造ったワインで結構程良く酸化熟成しており、パイナップルの後味がします。イタリアのシャルドネはフリウリ系、もしくはニューワールド系が多くイタリアにはあまりないタイプでした。赤ワインはChateau Sainte Colombe’02。ボルドーメルローの揮発系の鼻を刺す香り。私にとってボルドーの良い点は、バランスの良い熟成が早く楽しめる所だと思っています。頼む事はとても出来ませんでしたが、セラーにはロマネコンティ’61なんてワインもありました。
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
●やっぱり一度もナイフとフォークが出ませんでしたが、お箸だけで食べられるようにするには料理にもうひと手間もふた手間も増えるのでしょうね。確かに見た目は懐石でも、中身はフレンチの“洋”を感じました。私がフレンチ・和食共に理解が低いからか、善し悪しの判断が難しかったのですが、父いわく「でも楽しいだろ!」とのこと。何しろ私と言えば“洋食・ワインはイタリアのみ”で他にあまり興味を示すことが無かったため、このように未知の領域に舌を踏み入れる事により、世界が広がりそうです。そう言えばここ最近不思議な事にいきなりフレンチを食べる機会が増えました。
●最後に奥村さんが挨拶に来られました。奥村さんは創業大正5年と長い歴史を誇る「レストラン菊水」のオーナーですが、改めて料理の基礎を一から学びたいとの思いから京都調理師専門学校に入校され、この度は授業の一環として研修に来られていたのです。以前奥村さんは「このお店、少しでも暇があれば
何か研究して作ってる。勉強になる」とおっしゃっており、私は「なんで、今更なのになぁ?」と思っていたのですが、“老舗”という名の上に胡坐をかくこと無く、いつまでも初心を忘れず新しい物を取り入れ常に学ぶ心を持ち続けられる姿勢に頭が下がる思いです。かく言う私も最近まで大学院に通っており、学ぶ事のゴールは無いと感じていましたが・・・
|
![]() |
P.S.食事に訪れた際、オーナーの井上さんは自らワインを仕入れにブルゴーニュまで出向かれていたのでご不在でした。しかしその後洋食会の例会にて「禊川」の歴史やコンセプトを伺うことが出来ました。元々井上さんは老舗として有名な「東京會舘」で修業をされ、今でもその当時に覚えたテクニックや考え方を大事にされています。今では想像も出来ませんが、開業当時は全然お客が来なかったそうです。きっとそれまでに無かった町屋フレンチは、きっと周りからは奇異な物として目に映ったのかもしれません。しかし良い物を良いサービスで提供し続けた結果、3年後に大ブレイクしたそうです。誰しも新しい物を生み出すのは大変だったでしょうが、こうした先人達のおかげで様々なタイプの飲食店が現在あるのでしょう。(写真は洋食会の例会にて講演をされている井上さん)
美山のスローフード「ナカザワ」
2011年7月27日
●私が所属している京都洋食会には、次世代を担う若手部門として「次の会」が設置されています。ここでは毎月飲食店を営むにあたっての専門知識の会得や、長く経験を積まれた諸先輩方を交えた座談会を開います。この度は京都美山の「オーベルジュ ナカザワ」にオーナーシェフ中澤 守弘さんのお料理とお話を伺いに行きました。京都の中心地から車に揺られる事約1時間、まさしく深山という言葉が良く似合う緑に囲まれた立地でした。
![]() |
|
●ところでオーベルジュとは宿泊施設のあるレストランを指します。街の喧騒から離れ美味しい食事とワインを楽しみ、時間に追われること無くゆっくりと滞在する。こういう形の旅は日本ではまだ馴染みが少ないかもしれませんが、自然の好きなヨーロッパ人にとって、車の普及と共に発展してきました。緑に囲まれた中での眺めはきっと普段とは違うものになるでしょう。イタリアのスローフードから派生したアグリトゥーリズモとも似ていますね。
![]() |
![]() |
●店内にはジャムやフランス製のフォークやナイフ等が販売されています。場所柄ここは予約制となっており、この日のお客は私達のみ。そのため手厚いおもてなしを受ける事が出来ます。中澤さんがこちらに引越されてもう14年。元々京都の祇園で一世風靡され話題のお店でしたが、フランスの田舎で修業した良き思い出が忘れられず郊外への移店を決心されたそうです。今では地産地消のお店として広く知られ、国からも表彰を受ける程。店内には数多くの彰状が飾られています。
![]() |
|
●お料理の一品目は美山産シカ肉とフォアグラロースト。食べ始めはシカのクセが少なく淡白に調理された料理と感じていたのですが、次第に口の中に旨味と言える素材本来の味わいがジュワーと表れて来ます。フォアグラの焼き加減はもちろん素晴らしく、表面は固く香ばしくナイフを入れると中から脂が滲み出てきます。ワインとも相性が良く、特にシャルドネのまろやかな甘さと良く合いました。
●小浜産のまこうガレイと真アジと真ダイのカルパッチョ(本当はフランス語で何らかの呼び方があるのでしょうが、わかりません)。どの魚も和食を思わせるような馴染みある味わいで、例えば一つは生鮨(きずし)の様です。身はほんのり甘くて柔らかく、地元産のシャッキリとした野菜サラダとメリハリある噛み心地を生み出します。
![]() |
|
●ひょうたん型のバターナッツカボチャの冷製スープ。前皿がエスカルゴの熱い料理で体温が上がっていたので、みんなから嬉しいとの声が出ていました。これも料理を楽しませる一つのテクニックかもしれませんね。さて突然ですが、普段から私はカボチャとジャガイモのスープが非常に良く似ている気がします。共通点が多くしっかり舌に感じる甘さと、ざらざら感ある野菜の粒子(関係ありませんが、ちなみにこの粒子は口内炎にとてもしみます)。またどちらもオーソドックスなスープとして親しまれていることです。
![]() |
![]() |
●メインの魚は小浜のレンコダイとホタテのパイ包み焼き。この料理は30年前に京都大丸裏でお店をされた時からの定番メニューだそうです。何故この組み合わせ?と思った少し甘いキノコのソースとヌルヌル感あるモロヘイヤですが、奇をてらわずに一つ一つが素朴に美味しく、また合せる事により更に美味さが倍増します。メインの肉は丹波牛のブレゼ(赤ワイン煮込み)。この料理の付け合わせだけでなく、このお店の野菜の印象は“甘い”と言うより味が“濃い”。更に言うと“苦い!”ほどです。例えば辛い赤パプリカはここで初めて食べました。どれも個性が強い野菜たちでした。デザートは地鶏の卵のジェラートと桃のソルベ、パンナコッタならぬブラマンジェ。こうして贅沢にもゆったりとした時間と食事を満喫しました。
●ところで中澤さんと私の父福村賢一とは古くからの縁があり、東山高校の同級生で、人出が無い時半年ほど「フクムラ」を手伝って頂いた事もあります。今ではお互いの息子同士も洋食会に所属し、時代は次世代に移ろうとしています。食事後は中澤さんの料理や美山に対する思いを語って頂きました。ここに移ろうかと思われた頃は街での安定した仕事で満足して過ごすか、田舎で失敗するかもしれないけれど新しい挑戦をするか悩まれたそうです。
しかしレストランとは町だけにあらず! また美山はまだ都会の手が付いておらず、四季の移り変わりと豊かな自然を体全体で感じることにより、次に自分のするべき事が見えてくる。きちんと美味しい物を提供する調理人として改めて原点に立てたことで、自分の選んだ道は間違って無かったと思うと話されていました。「毎月メニュー変えるんですか?」という質問には「その日に取れた食材ですね」と答えられ、まさしくスローフードの理想形です。これからも皆に美山の魅力を伝えるために頑張って下さい!
|
![]() |
P.S.最近「ダニエルズ」の赤松さんの紹介で珍しい方と知り合いました。それは俳優の芦屋小雁さんです。初めて小雁さんにお会いした時は、物腰柔らかくおとなしい方で驚きました。私は偏見で芸能関係の方って自己主張が強く(これはちなみに私です)付き合いにくそうと思っていたのですが全然そんなことありません。やっぱりどの世界でも、成功される大物は他人に対して優しく接する事が出来るのでしょうか。ともかく初めは時々イタショクに飲みに来られる程度でしたが、その後こちらも小雁さんのお店「こがん亭」へお邪魔する等、楽しくお付き合いさせて頂いています。(写真はこがん亭でのみんな)
誕生日に蒼祭り「レストラン 蒼」
2011年6月23日
●私達夫婦は、毎年お互いの誕生日や特別な記念日には、色々なお店へ食事に行っています。しかしいつも直前まで決まらず(「ビーコロ」へ行った時の様に)、今回の私の誕生日もどうしようかな?と考えていた矢先、「レストラン 蒼」より8周年記念“蒼祭り”開催の案内が届きました。お店にとって特別なイベントということで、案内には普段以上に力の入った魅力的な料理メニューがずらりと並んでいます。お店の話は耳にしていたものの、実際に伺ったことがなく、今回は丁度良い機会だと考え参加することにしました。
![]() |
|
●お店は和風ですが、よくあるただの京町屋じゃありません。言わばお屋敷ですね。何と言っても広く、お庭も立派! かつては呉服の展示会場として使われていたそうです。しかし雰囲気は重厚過ぎず、軽快なBGMがパーティーらしさを演出してくれます。サービスの男性はみんな蝶ネクタイで、まるでホテルのようです。女性は和装で綺麗な人が多く、妻と一緒だったにもかかわらず、ついついそちらの方にばかり目が行ってしまいました。会はオーナーの小松屋社長吉田さんの挨拶から始まり、当社のマルテッレッティのスプマンテで乾杯をしました。
●一皿目の前菜はフォアグラのミロワール仕立て キャラメルピスタチオ。それにしてもフランス語の料理メニューはさっぱりわかりません。ミロワールとかベニエって何のことでしょう? それはともかく、食べてみると全体的に和風テイスト。フォアグラのしっとりクリーミーな柔らかさにピスタチオの硬さが活き、紹興酒を思わせる独特の風味と甘さを持つソースとの相性が良く、ワインとも良く合います。
ちなみにこの日の白ワインはブリッコ マイオーリカのローランドでした。マスカットの皮を噛んだような風味が有ります。●二皿目の前菜は秋刀魚のタルタル風天ぷら 南仏のハーブを利かせた天つゆ・里芋と豚足のベニエ(里芋で食材をまとめてバラ肉の代わりに香ばしい豚足を使った仏風お好み焼き)。サンマは本来の強い味が出ており、味わいにはまさしく“和”を思い浮かべます。
![]() |
![]() |
●オマール海老とヴァブール リ・ド・ヴォーのムースリーヌとコライユ風味のタプナード詰め お米入りのブータンノワールのソテー シードル風味。これが盛りつけられているお皿は真っ平らで、そのままではサービスがしにくいため、取っ手が付いているというユニークな代物です。料理名を見ても食べてもさっぱり分かりませんが、とにかく美味しいです。普段イタリアンばかり食べている私にとってフレンチは異色で、同じ洋食でもこれほどまでに違うのかと思いました。ある意味新鮮で何だかとても楽しくなります。
●アワビのコンソメスープ アワビの柔らか煮と本しめじ、アワビの肝の焦がしバター風味。スープは目の前でお皿に注がれ、どことなく松茸の香りがします。タイプは違ったけれど、良く似た演出の料理をどこかで見たなぁ? 料理はアワビと大きなしめじが層になっており、スプーンを入れると弾力が有りますが中は柔らかく、茶碗蒸しのようです。先程食べたオマールの様な強い海の風味を感じます。私はコンソメスープ好きのため、これだけで一食を終えられる位です。何でイタリアンには無いのかな?
![]() |
|
●最後の料理は仏 シャラン産ホロホロ鳥のムニエルと手長海老のソテー、香る茸のサラダ野菜添え 生姜風味のビーツのピューレとビスクソース。一つ一つの味わいを確かめるがごとく口にしました。質の高いルーコラ。歯応え良く旨味ある黒豆。淡白だけどジューシーな鳥。中々こうして食べるのも楽しいです。手長海老については私がアレルギーを持っており、同じくアレルゲンであるオマールやイカをこの日既に食べていたため、控える事にしました。残念・・・
![]() |
|
●デザートはチャイのムースリーヌ カルダモンとピンクペッパー風味のミロワールブラン仕立て 干し柿のソルベ添え。ソルベはシナモンが振り掛けられているため干し柿と言うより、京都名物八つ橋の様な趣きです。一緒に添えられているドライ生姜は、かなり独特の風味と辛味が強いです。白いムースリーヌの中はチャイになり、これは全く甘さを感じず東南アジアチック。変な話、やっぱり紅茶に合うと思います。このデザートだけを食べていると、とてもフレンチとは思えないですね。私は正統なフレンチを知らないので、こうしたアレンジされている料理は面白かったです。
![]() |
|
![]() |
|
●ところで私はこのお店がイタリアンだと思い込んでいたので、今回入店してすぐ「あれ…、フレンチ?」と驚いてしまいました。実は最近までここは「オステリア 蒼」だったのですが、今は「レストラン 蒼」になっており、メニューを見ても納得。まだ形態が変わって間が無かったようです。シェフは料理の鉄人坂井シェフのお弟子さんで、和洋折衷を重んじられています。このお店はいつもお世話になっているので、最後に今回初めてお会い出来た吉田さんとお話をさせて頂こうとすると、一言目が「息子さん?」。実は私の父「ストラーダ」の福村 賢一と懇意にして下さっているようで、祖母のこともご存知で昔実家に遊びに来られたこともあったそうです。きっと子供のころにお会いした事もあったでしょうね。京都って狭いですね。京都に住んでいると、多々こうした事が起こります。
![]() |
|
![]() |
|
|
![]() |
P.S.酒飲みの私は時間や酔いを考えず限界まで飲む事が多いです。以前イタショクで桑原ワイン会を行った時のことですが、いつものごとく私は会が終わっても誰彼と誘いながら、だらだらと飲んでいました。そのうちに調子に乗ったのでしょうか? セラーにある貴重なトラヴァリーニのガッティナーラ’67とカッペッツァーナのカルミニャーノ リゼルヴァ’79を開けてしまいました。でも良いですよね、気の合う人達とセラーの中でワインに囲まれながらこんなワインを飲めるって!(写真は左から「オルト」の谷村さん、松田さん。「美郷」の岡田さん)
生パスタの専門ハウス「道月」
2011年6月19日
●京都では毎年新店ラッシュと言える程、絶えず新しいイタリアンがオープンしています。もちろんはじめは名の通った既存店と競わねばならないため苦戦を強いられますが、その中の一つ「道月」はオープン当初から賑わい、その勢いは未だ衰える所知らず、です。こちらは最近流行りの古い町屋を改装したお店になり、靴を脱いで上がる各席は趣きある庭を眺める事ができ、サロン的なゆったりした時間と雰囲気が楽しめます。京都では町屋イタリアンが随分増えましたが、このお店ほど和の雰囲気を醸し出している所はそうありません。とは言えBGMはカリブ風の音楽が流れていました。年齢を問わず心地良く過ごせる空間で、若い人にはデートスポット、年配の夫婦には結婚記念日などに最適だと思います。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
●料理は適度なポーションなので、色々と食べやすいです。最近メニューの名前が長くなる傾向が有りますが、このお店ほど長い所も珍しいです。例えば『近海産マグロと北海道厚岸産生帆立とインゲンのタルタル 柑橘系のドレッシング(オレンジ・レモン・ライム・グレープフルーツ)』。ですが食材や説明が入っていると料理のイメージが思い浮かべやすく、有効な方法だと思います。
●ワインリストは手頃な価格帯の2000円から赤・白共に1万円以上の物まで幅広く揃っています。この日頼んだワインはフラテッリ ジャコーザのガヴィ’09。ガヴィに使われているコルテーゼ種特有の酸は少なく、代わりに果実味がしっかりしています。最近酸を抑えてまろやかな味わいにしたワインが増えて来ました。元々酸味の強いワインが苦手な私としては文句なく美味しいのですが、何か特徴に乏しいなぁ。
![]() |
|
●ここからプリモが始まります。お店の名前にパスタコレクションハウスと付けるだけあり、パスタの種類が豊富です。まず『宮崎県産地鶏使用! 自家製サルシッチャ(ハーブ入りソーセージ)「8種のキノコのソース」ピチ』。香草の甘い香り。サルシッチャは柔らかく、たっぷりとしたとろみのあるソースはパスタと上手く混ざり合い、口の中いっぱいに味わいが広がります。●『自家製リコッタチーズとアンチョビとケッパー こだわりの完熟トマト使用!「フレッシュトマトソース」スパゲッティーニ リコッタトマト』。チーズが上手い具合にソースに溶け、一見しただけで美味しい一皿である事が分かります。●『桜島地鶏のフレッシュレバーと今が旬の沖縄県産ゴーヤ「えびす南瓜のソース」カザレッチェ』。ちょっともらったレバーのカザレッチェすごい! 厚みあるカザレッチェのモチモチ感が存分に活かされ、レバーの使い方がふんだん。これは難しそう。レバーが多過ぎると生臭くなるけれど少なくてもインパクトに欠ける。ここの絶妙のバランスは料理人の斬新ですごい料理。決して万人受けするものではないけれど、難しいのに良く作ったものだと感心しました。
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
![]() |
●私以外の3名はそれぞれが別々のドルチェを頼みました。まずはマスカルポーネチーズをたっぷり使ったこれが本場のティラミス。イタリアンスタイル自家製セミフレッド(アイスケーキ) キャラメルソース。そしてシャーベットの3種盛り合わせ(夕張メロン・洋ナシ・カシス)。色合いがきれいです。どれもイタリアで食べる定番のドルチェと言えるでしょう。
●さてオーナーの高宮さんは私よりお若く、お店オープン時に紹介された時はまだ20代でした。19歳(今思えば未成年じゃないか)からワイン業に携わっている私には、今まで顧客は必ず自分より年上だったので、私より若いイタリアンの経営者が生まれる事に違和感があります。最近の厳しいイタリアン事情を知る者として、会う前は正直「大丈夫かな?」と思っていましたが、いざお会いしてみるとしっかりしたコンセプトをお持ちの方です。そしてかなり、いや非常に熱い情熱をお持ちです。むしろ「私負けてる・・・」と言った印象を持ちました。また精力的な方でオープン前にイタリアへ行かれた際には滞在地のフィレンツェから遠いにもかかわらず、ソアーヴェの「モンテ トンド」まで足を運ばれました。若いのにすごいなぁ。こんなこと思う私もおっさんになったなぁ。今では2店舗目として海の幸魚介系に特化した「道月 BY THE OCEAN」もオープンされますます上り調子です。ところで高宮さんは料理をされません。以前は料理の主役たるシェフがレストランを経営するのが主流でしたが、「美郷・東洞・閏」のマスターマインド等、調理に直接携わらずサービス面を重視した経営者が活躍していくかもしれません。飲食店は経営リスクが高いですが、他の仕事に比べ才能さえ認められれば、限りなく成長出来るのが魅力です。それをまさしく体現されている方ですね。夢のある仕事で、これからますます高い向上心を持つ若いオーナーさんが出てきそうですね。
|
![]() |
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
京都スペインバルの先駆け「ポキート」
2011年5月30日
●ここ数年、全国的にスペインバルが人気を集めています。イタリアンの強い京都でも最近になってようやく増えて来ましたが、その先駆けとしてブームの牽引役となっているのが三条河原町にある「ポキート」です。オーナーシェフの廣岡さんは元々イタリアンの「イル ヴィアーレ」で修業をされていましたが、新婚旅行で訪れたスペインに惚れ込み転向。そしてこのお店を開店されました。オープン当時、スパニッシュは今ほどの盛り上がりが無く、私は「なんで今まで修行してきたイタリアンを捨ててまで、スペイン??」と思っていました。しかしその後の成功と、元々フレンチの修業中に、旅行で立ち寄って気に入りイタリアンに転向した「我が父」の事例を思うと、何事も固執せず自分に合った新しい出会いが有ればチャレンジすることの大切さを感じます。
●さて今回「ポキート」に伺ったきっかけは、以前「イタリア」でお会いした鈴木さんがこちらに来店されていたからです。この鈴木さん、廣岡さんとは一緒にイベントをする等、古くから仲良くされている関係ですが、地元の関東ではもちろん、九州にまで幅広い交友関係をお持ちです。さすがですね。ともかく今回は「良いワインが入ったから飲みに来ない?」と私もお誘いを受け喜んで伺いました。遅れて到着するとすでにたくさんのワインが開いています。
![]() |
|
![]() |
|
●しかし今回はワインの説明を後に回し、まず料理の紹介をしたいと思います。スペインバルの面白味はタパス?と呼ばれる様々なタイプの小皿料理です。量よりも色々種類を食べてみたい私にとって、これはとても助かるシステムです。このお店ではカウンターに並べられているので妻と適当に選び、また黒板から本日のお勧めを何点か選びました。●チーズ盛り合わせ。●海老クリームコロッケ。●とうがらしオイル炒めはまったく辛くなく、肉厚で瑞々しいです。焼き野菜の特徴ですが、焦げ目と塩の相性は抜群ですね。●皮つきヤングコーンロースト。チーズが上に乗せられ、ひげまで食べられます。●スパニッシュらしいアヒージョ ミックス。具はマッシュルームとエビとしいたけ。ピチピチ油がはねており、こうした熱い物を食べていると体中にエネルギーが満ちてきて、“自分は生きてる”って実感できます。私はこれを見ると、よく通っていた西中島の「バルマル」を思い出します。現在広範囲で店舗展開をしており、そう言えば京都の四条烏丸にも出来たなぁ。
![]() |
|
![]() |
![]() |
●このお店はオープン以来いつも多くのお客で賑わっていますが、自分なりに人気の秘密を探ってみました。まずカウンター越しに見える調理風景。特に焼き物だと油の飛び散る音、モクモク立つ煙、こんがりと焦げ目の付く様子が五感を刺激し臨場感を高め、サービスされる前から料理の美味しさが倍増します。そしてもう一点はお店の方と気軽に話が出来る所ですね。廣岡さんは私の様に気分家のおしゃべりでなく控え目で落ち着いた方ですが、いつも笑顔でお客の話をしっかり聞き、それに応対される所だと思います。中々簡単には出来ない事ですね。みんな生き生きと働かれており、まだ修行中の若いスタッフもお客から直接要望や意見を聞く事ができ、コミュニケーション力が養われるので、調理人としてだけでなくサービスマンとしても成長出来ます。
●さてここからはこの日飲んだワインを紹介しますが、沢山あるので一気に行きます。ベルテッリのジャローネ’06。これはシャルドネで作られたワインで、当社のロッケ デイ マンゾーニのランジェリカと同じ濃厚なスタイルです。以前ランジェリカの酸化熟成が早いのでは?と心配した事があったのですが、こちらも同じ風味だったので確認出来て嬉しかった。イタリアにはブルゴーニュの様な熟成でこなれたシャルドネが少ないため、私もまだしっかりと理解出来ていなかったのですね。ラ カステッラーダのコッリオ リボッラ ジャッラ’96。グラヴネルとラディコンの近く。色合いは随分と茶色がかっており、柔らかな味に変化していますがまだまだ元気。ミネラルと複雑で強い味わいが最高! こういうワインはいつまでも飲んでいたくなります。
●ベナンティのラモレーミオ’97。これはシチリアのエトナ山辺りで作られるワインです。香りはカベルネっぽい? 作られてからある程度経っていますが、熟成感はまだ強くありません。調べてみると地元品種であるネーロダーヴォラとネレッロマスカレーゼにカベルネソーヴィニョンを加えたタイプです。バランスが良く、素晴らしい! それにしてもよくこんなワインご存知ですね。私は全然知りませんでした。やっぱり本場の知識をお持ちの鈴木さんはすごいですね。
●あとワイナリーからのサンプルのワイン、カステッロ ディ ヴェローナのブルネッロを試飲しましたが、最後のワインは正直すごいです。カーゼ バッセのブルネッロ ディ モンタルチーノ リゼルヴァ’94。色は少し淡く香りは決して強すぎずエレガントで、ブルゴーニュを思わせます。不思議な事にまだまったく熟成感無し。私は何度も確認をするがごとく嗅ぎ続けていました。口に含んでいると旨味が強過ぎる。鈴木さんいわく「時間が経つとブドウの味がそのまま出てきた」。確かに後からゆっくりサンジョヴェーゼの味が出てきます。世の中にはモンスターワインの名にふさわしい、すごいワインが存在するのですね。
●食後酒も豪勢です。まずはロマーノ レヴィのグラッパ20年物。普段ピリピリするのにこんなことになるのか、と感心させられる程に柔らかく成長します。そしてお次は30年物のグラッパ。不思議な事にグラッパなのに澱があります。ここまで来ると私にとってもはや未知の領域ですね。お店も良かったし、またそれ以上にこの日は本当に面白く重要な体験が出来ました。特に鈴木さんの様な方と出会うと、もう一度イタリアで勉強しながら真剣にワインの世界に入り込みたい気持ちが湧いてきます。これからもこうしたご縁を大切にして行こうと思います。
|
![]() |
![]() |
![]() |
P.S.さてこの後途中で合流したサンタマリア ノヴェッラのソムリエ島野さんも一緒に当社イタショクへ飲みに来て頂きました。先程鈴木さんにはカーゼ バッセを開けて頂いたので、私も奮発して普段飲めないようなワインを開けました。ラインナップはミアーニ ビアンコ、マッソリーノのバローロ ヴィーニャ リオンダ リゼルヴァ’96、エリオ アルターレのヴィーニャ ラリージ’88。始まりが遅い事も有りましたが、結局朝まで飲んでしまいました。こうした楽しい時間を演出してくれるワイン(お酒)とは、人と人を繋げる大事なツールだと思います。(写真はnaoバーで飲んだワインやみなさん)
取材で東京日帰り「ビリキーノ」
2011年5月23日
●当社イタショクの取引先への案内や料理雑誌に掲載しているパスタマシーンの記事の取材のため、生パスタで有名な神田のビリキーノへ行ってきました。私は京都人なので東京の事はあまり知りませんが、ここ神田は大通りから少し中に入ると広い道幅の割に交通量が少なく、飲食店が沢山あります。地方人が持つ東京の狭苦しいイメージとは少し違いますね。少し歩くと温かみある「ビリキーノ」の看板を見つけました。カジュアルでこじんまりした入り口から一見小さなお店と思いきや、店内は奥へとぐんぐん続き広く40席も有ります。どこのイタリアンもお客は女性の方が多いですが、ここはビジネス街という土地柄からランチは男性の姿も多く見られます。
●生パスタの話を伺うために来たのでまずセコンドを諦め、無理を言ってポーションを減らしてパスタを二皿頼みました。まず冷製のオクラとモヤシのフレッシュトマトソース。「ナメコも入ってる和風ネバネバ系か。どこかで有りそうな創作パスタだなぁ」と軽んじたのですが、口に運ぶとまず麺に驚かされることになります。あえて言葉にすると“ツルツル”の“プリプリ”。生パスタ特有のモチモチ感ではなく、口の中で跳ねる程にプリップリッ! またソースのネバネバで口にツルツルッと自然にパスタが吸い込まれるようで、飽きずにたくさん食べられます。今まで数多くの生パスタを食べてきた私でしたが、この不思議な感覚には本当に驚かされました。どの様に作っているんだろう?
●二皿目は、むきアサリとムール貝のトマトソース。ズッパ ディ ペーシェの様なツンと鼻を指すトマトと香辛料、そして磯の良い香り。味は重すぎないけど、しっかりした潮加減と旨味。こうした料理を目の前にするとすぐにワインを飲みたくなるものですが「今から取材も有る(建前)から!」と、珍しく一滴もアルコールを飲みませんでした。本当は全然気にしない性分ですが、周りのお客が一切飲んでおらず雰囲気が出なかった(本音)だけなのです。
●隣の人のカルボナーラを見ると、とても美味しそうでポーションも多いです。やっぱり一人で来るとあまり種類を食べられないのは残念ですね。ここは生パスタを15種も提供しておられ、種類によって配合はもちろん作り方も変わります。オーナーの北條さんは当社のパスタマシーンをお持ちですが、実はこの中の数種類のためだけに使っておられるそうです。もったいない!でもすごいこだわり!! 料理は高級路線でなく、あくまで庶民目線です。飽きない、またいつでも足を運びたくなる味。お客にもよりますが、
さっと食べてさっと帰る人も多い所を見ると、普段使いしている人も多いと言うことでしょう。しかし一人客は昼に多いのであって、夜はがらりと雰囲気が変わるそうです。また北條さんは優しいお顔立ちで、人当たりが柔らかく訪れた人がほっと安心できるお人柄です。外見からもおもてなしの心がにじみ出てるのかな? 次回は夜にワイン片手にゆっくりと訪れてみたいです。北條さんとお店の違う顔が見られるかも知れませんね。
|
![]() |
P.S.私がよく行く「メノモッソ」の前店長、久保田さんが2011年5月27日に六角富小路に「麦潤」という日本の地ビールをメインとしたお店をオープンされる事になりました。元々メノモッソのコンセプトは“泡のでるお酒”だったのですが、次第に外国産ビールにシフトが移っていました。久保田さんが店長を任された当初は「ビールわかんね」と言っていたのに、今ではビールに関して京都ではちょっとした顔です。ある意味無愛想なお店かもしれませんが、心根は良い人なのでご興味ある方は是非飲みに行ってあげて下さい。(写真は久保田さんのメノモッソ店長最終日。多くのお客と同業者がヘルプに来て、この日を盛り上げました)
十三でそば打ち大会「大歩危」
2011年5月18日
●みなさん大阪の十三(じゅうそう)はご存知でしょうか? ここは阪急電車の、大阪・京都・宝塚・神戸線全ての乗り換えの中心駅で、毎日多くの人で賑わっています。ここは色んな意味で有名な歓楽街であり、当社の大阪営業所も近くに有ります。ところで駅を出てすぐの飲み屋街、通称小便横丁には24時間開いている店が多く、そこでは朝から多くの常連客で埋まっています。
こうした下町の風情が大好きな私にとってここはまさしく天国! もちろん行きつけの店も有ります。そこは「大歩危」。多い時には週3日以上、京都のどのお店よりも顔を出しています。徳島県大歩危出身の女将さんが一人で切り盛りしているお店ですが、何と言っても安い! そして毎日誰かしらお互い気心知れた常連客が集い、話が弾んでいます。今回はそこで行われた手打ちそば大会の模様を紹介致します。
●今回は2回目のそば打ちということで、参加者達は既に経験積みなのか準備や作業が速い速い。みんな飲みながらわいわい楽しそうです。私は初参加だったので、皆さんに教えてもらいながら「うんしょ、うんしょ」と、生地をこねました。大まかに作業の流れを説明すると、そば粉だけで作ると切れやすいので小麦粉を混ぜます。場合によってはこれにお茶やゴマを加える事で、茶そば等を作る事が出来ます。粉をある程度かき混ぜると、そこに水を少しずつ足しながら指を立てるようにして更に粉を混ぜます。ここで失敗すると後で大変な事になるので要注意です。しばらくするとしっとりとしたソボロ状の生地が出来るので、それを掌で押しつけながら更に捏ねます。表面につやが出るまでこね続け、玉状にまとめて生地の完成です。まるで子供時代公園の砂場で作った砂団子のようです。
●さて少しでも参加できたことですっかり満足した私は、ここから飲む側に回りました。続いて出来あがった生地に打ち粉を振り掛け、麺棒で少しずつ厚さが均等になるように広げます。それを切りやすいようにたたみ、同じ幅に包丁を入れて麺を作ります。麺切りはさすがに人によって器用さに違いがあるため、細く整ったものから太くまばらなものまで様々です。でも素人が作っているんですから、食べられれば上出来です。
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
![]() |
|
●出来あがったそばはお店の物に比べると太く食べると少し粉っぽさを感じましたが、自分たちで作ったので美味しさ満点! そうこうする内ソバはどんどん揚がっていきます。私は今回使ったかなり甘めのタレが気に入り、具はミョウガやなめこ等様々。ソバ揚げはおやつ感覚で手にとってパリパリ食べられます。みんな「これはいくらでも食べられる」とか「やっぱりゴマの風味が効いているねぇ」、「これはワシが作ったのや!」など大喜びでした。私は面倒くさがり屋なのでともかくとして、みんながソバ打ちにはまっていく気持ちが分かりました。
![]() |
|
●さて基本的にみんなが集まれば宴会です。そばだけだと味気ないので、女将さんが他にも「食べきれるか!」と思えるほどの料理を用意してくれました。また飲み物もこの日ばかりは普段には無いワイン等も用意され「時間が有る限り、ゆっくりしていってな」とのお言葉に、みんな飲むわ飲むわ。その後残った人でカラオケに行き、遅くまで遊んでいました。やっぱり気心知れた人達と一緒にいるのは楽しいもんですね。これからも皆さんとは、仲良くして行きたいものです。
|
![]() |
P.S.さてこの大歩危に通い始めてからもうしばらく経ちますが、何かイベントが有る時はいつもお誘い頂き楽しませてもらっています。特に新年会で私は女装をして、おおはしゃぎ。もしこのブログを見て私と会ってみたいと思われる方がおられたら、是非お立ち寄りください。十三と言っても、ここは比較的!?健全なお店だと思います。私の名前を伝えてもらえれば、きっと女将さんは快くおもてなししてくれると思います。ただしワインとは全く縁のないお店ですけどね!(写真は新年会で撮った大歩危姉さんと妹の小歩危に扮した私nao)































































































